 降り積もる雪に 辺り一面が真っ白になっていた 踏み締める度に 一つ一つ足跡がついていく 振り返れば 小さな足跡が並んでいる キュッキュッと サクッサクッと音を立てて 進む度 歩いていく度に 見えなかった明日が 少しづつ見えてくるような気がするから… まだ誰も歩いていない 雪に埋もれた白い道だから 迷わないように確かな足並みで 一歩一歩踏み締めていく バサッ という音に 思わず顔を上げると カラスかもしれない… 大きく枝を揺らしながら鳥が飛び立って 木に積もっていた雪が舞い落ちていた 前のめりになりながら 足を速めていると 脇から 首から 額から汗が噴き出してきて 身体中がほてり熱くなってくる 白い息を吐きながら 少し咳込む苦しさも味わいながら 顔には 喜びの色が浮かんできた 夜道を仄かに明るくさせる 雪の照り返しが美しい きっと明日は晴れる…
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