
行き交う電車の放つ喧騒
その音が大きいほど 心に静寂を呼ぶ
夜更けのホームに佇んでいる人々
帰路につく顔には疲れと安堵の色が滲む
明りのつかない部屋に帰る顔には寂寥の色が宿る
すっかり酩酊して地面に蹲る顔にはくすんだ赤色が散る
肩を寄せ合い恋情に心膨らむ顔達には桃花の色が差す
様々な想いが交錯しながら 色が混り合う
そしてどんどん夜が深まっていき
蛍光灯の冷たい光がいつしか宿る色達を消し
たちまち無機質な情景にしてしまう
なんだか 心も寒くなって
吹く風に コートの襟を立て
電車の到着を待ちわびる
今日という一日の時空が動き
明日に連結する ターミナルへと
向かう列車を待っている・・・
明大前駅 ホームにて
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