2006/10/23
日曜は芝居見物

『クレブス・ペルオスの迫害と恐怖』 城山羊の会プロデュース
作・演出/山内ケンジ
下北沢駅前劇場
原金太郎・大沢健・初音映莉子・金谷真由美・岡部たかし・渡部友一郎
とある国。何だかスペイン風。時代情況は不明。少し前の現代というべきか。悪魔と言われる豪族(名士)に美しい妻(12人目)がいる。その妻が若く美しい青年と恋に落ち、逃避行に出る。
妻を取り戻し、青年への制裁を課すために旅立つ。従者、小間使い、その息子が絡んで、舞台が繰り広げられる。
名士はこれまで裏切った妻達を次々に殺戮しているのである。裏切られる悲しみが心に悪魔を宿す事になったのであろう。
時空がバラバラに飛び出し、場面を変えていく。
舞台は中央に巨大な壺を配し、後は壁だけの簡素な装置。演者の動きと台詞回しで物語を引っ張っていく。
演者の語り、仕草の力量が問われる芝居構成である。
小間使いの役に金谷真由美さん。以前より親しくしている女優さんである。かつて「愛の寸劇」も紹介した事がある。
人の心に棲む悪魔や優しさ、弱さといったものの不条理を追及した作品である。
追われた二人。妻は男を助けるために海に身を投げる。その後に名士は男の逆襲に合い殺されてしまう。ラストはこの若い男が悪魔クレブス・ペルオスになって幕。
緊張の舞台。役者の演技の競い合いと連携調和の妙。
難解な出し物を皆見事に演じて、充実の舞台であった。



言葉の繋がり
僕も先日、久しぶりに観劇を観に行きました。観劇はほんと感激っすね、(寒っ)
ヘレンケラーへの教育を演じたものでしたが、サリバン女史と少女ヘレンとの心の葛藤は、こうして観劇で表現されるとまた、序実に感慨深いものでした。
サリバン女史の何が素晴らしいかと言えば、ヘレンに対する愛情はもとより、へレンの両親や女史自身の置かれた環境に立ち向かう諦めない心です。その諦めない心こそ、言葉が通じた源と言える。その命懸けの忍耐、体を張って精神的にも酷使する日々の連続。どうにもこうにも、服従こそ愛情という愛情表現に、誰しも心を痛めない人はいないでしょう。
この観劇のパンフの最後にこうありました。太初に言あり、言は神と偕にあり、言は神となりき。この言は、太初に神とともに在り。萬の物これに由りて成り、成りたる物に一つとして之によらで成りたるはなし。之に生命あり、この生命は人の光なりき。光は暗黒に照る、而して暗黒は之を悟らざりきと(ヨハネ福音書)。
たまに観劇を観るのも、リフレッシュ出来て勉強にもなるものです。しばらく順正、大過なく充実した日々を過ごしております。何かありましたら、その節はお願いいたします。
それではまた。