地の底から月を見上げる 微かな光を見上げる

そんな風に遠くから 幸せを見ている

すっかり笑うことも忘れ

背中一面に暗い翳りが貼りついている

きっと これまで歩いて来た道の何処かに

落としてしまったのだろう

誰もが持っている 誰もが授かっている

『幸せの種』 を…


まるで獲物を探す狩人のように

まるで強奪の機を伺う盗人のように

険しい目をして 暗い所に佇んでいる

いつまでも そんな所に居ないで

立ち上がり歩きだしたらいい

きっと まだ歩き足りないのだ


『幸せへの道』 それはずっとずっと先にあるかもしれない

或いは 歩いて来た道に

幾つもあった岐路の何処かで

道を間違えてしまったのかもしれない

気付かずに 遠回りの迷い道を

選んでしまったのかもしれない

さあ もう一度歩いて 今まで歩いて来た足跡を

くまなく辿ってみたらいい

きっと見つかるだろう

真珠色に輝いた『幸せの種』 が…


焦らなくていい そんな時には振り返ってみたらいい

必ず見つけるだろう

それが自分の思い描いた『幸せの近道』だと

きっと解る日が来るだろう

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