落葉の回想

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銀杏 楓 欅…

紅葉した樹々に彩られた公園を並んで歩く二人の背中を

柔らかな陽射しが降り注いでいる

肩に降り懸かった落葉を そっと摘んでくれた人

顔を見合わせ笑みを交わしても

すでに もう愛想笑いにしかならない

いつしか言葉も途絶えて 乾いた時間だけが過ぎていく

胸の中に凍り付いたものが ついに溶けることはなかった


穏やかな温もり 小春日和の公園を歩いていても

感情のすれ違いが起こした 数々の諍いの傷跡が

いつまでも癒えることはなく

互いの瞳の中から 慈しみの色は消えていた

足元でカサカサと枯れ葉が乾いた音で鳴り

冷気を含んだ風が ヒューッと耳元を掠めていく


思い起こせば 繋いでいた手が

すっかり温もりを失っているのに気付き

もう 互いに向き合う相手が違うんだと感じてしまった

あの日から 情の通った思い 求め合う気持は

枯れ始め 風化していった

枯れ葉の舞う道を歩きながら

公園の出口から別々の方向に向かい踵を返し

二人の影は 次第に離れていく

小さく手を振り合って…

でも決して顔を見合わせる事もなく去っていく…


清々しく 何処までも澄み渡った空と

舞い落ちる落葉の数だけが

二人の後ろ姿を見送っている

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夜明け前の闇

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“明けない闇はない”というけれど

本当に人生の夜明けは来るのだろうか?

それとも このまま月もない夜空の下を

いつまでも何処までも 歩き続けるのだろうか?


明日はまだ見えてこない

明後日などあるかどうかもわからない

今日一日のことすらも確かめられず

身動きも出来ずに 蹲っている…

歩き続けていけば 朝へと繋がる通路に出るのか

それとも道を間違えて 明けることのない

漆黒の闇夜への迷路に入り込んでしまったのか


いつだって その時が来るまで 夜明けの時期などわからない

だから 歩き続けるしかない 急がず 慌てず 諦めず

朝が来るのを信じて歩き続けるのだ

輝く陽の光をいっぱいに浴びる

その時のために…



二十年ぶりに友と会見した。もはや今生で逢う事は叶わぬものと思っていた。消息不明になっていたから…。探す手立てもないままに、身の上を案じながら、時が流れていったのである。

高等遊民の彼は、職業生活も一年半あまり。譲られた財をやりくりしながら、国内を、国外を遊学しながら、『自分探しの旅』 を続けていたのである。自分を知りたい、自分の使命が解らす、自分の身の置き所が解らず、流浪の人生、遊民の境涯となった。


果たして、突然のメールが届いた。バソコンのネット検索で我がホームページに辿り着いたという。
なんと中国の福建省からのメールであった。六年前に大陸に渡り、大学で教鞭を取っているという。
若き学徒に日本語を、日本文化を教授しているという。齢57からの職業生活である。

長い、長すぎる闇の中で、それでも一条の光明を求めて、様々な分野の学理を極めるために幾つもの大学で研鑽を積んだ。その結果、やっと人生の光明を得て、自らの立ち位置を授かった。

長い歳月を経ての邂逅、63才を迎える彼は年輪を重ねながらも尚、溢れんばかりの精気を放つ元気な姿を見せてくれた。

『大器晩成』という紛れもない生き証人である。器が大きすぎて狭い日本には、彼の受け皿が無かったのだろう。広大な大陸の大地こそが彼の才覚を開花する場所なのだろう。

懐かしく、思い出話で時空も逆旋して、あっという間に時が過ぎた。こんな類い稀な友を持てた我が命運に感謝である。

非常謝謝…



心の中に輝く貴石

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まだ気付いていないかもしれない

まだ磨いていない原石かもしれない

だけど

あなたの心の中心には 煌めく貴石がある

そのことに気付いて欲しい

気付いて それを磨きはじめたときから

あなたの心は あなたの身体は大きく動き出す

希望に向かって 遥かな高みに向かって

まるで誘(いざな)われるように

導かれ 押されるように

瞳を輝かせて動きはじめるだろう

明日は 未來は あなたのものだから…

色とりどりの花

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一緒に居て 同じ空気を吸い

同じ時を過ごしていても

心によぎるもの 胸の内の思いは

みんなそれぞれ違うかもしれない

笑顔で向き合い楽しそうに騒いでいる

腹を割って話しているつもりでも

それが真実なんかじゃなく

ただ上辺だけの事かもしれない


ふと 隣の人が 目の前の人が

何だか遠くに感じはじめたら

弾んで対話している人々が

いつしか遠くに感じはじめたら

共に居るのに 何だか虚しく寂しく感じはじめたら

心が離れはじめている証拠

キミの心が想いが 此処から離れて

旅立ちへと向かっている証し


何処へ向かうか… 何を捜して何処へ行くのか

違う人を求めて流離うのか

新たな仲間を求めて彷徨うのか

それとも ただ一人で歩き続ける決心なのか…

深く自らに問い掛けてみることだ


でも キミの人生の軸足がしっかりしていたら

そんな事をしなくていい 思わなくていい

キミの生き方が浮き草や根無し草じゃなかったら

そんな事をしなくていい 思わなくていい

求めるものが確かなもので 心にブレが無かったら

いつか 気持が通う人達と巡り会える

いつか 同じ心を持つ人と出会えるから…

キミの心の中が 枯れ野じゃなく荒れ野でもなく

色とりどりの花が咲いているのなら

その日は近い

もう すぐそこまで来ている


『色とりどりの花』 加筆改稿

プロフィール

鎌田康秀

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    鎌田康秀相談室


    吉祥寺で生まれる。幼少の頃、神戸で過ごす。
    学生時代は演劇青年(不条理系の芝居}。今でも芝居好きで、観劇が趣味{ジャンルは問わず)。占術家以外では一時期、クラフトデザインの仕事に就いた事がある。少し絵心もあり。犬、猫、ウサギが大好き。でも一番好きなのが、やはり人間。思いを共有できた瞬間が最高。語り合う中で未来ビジョンが出来た時が最高。

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