

見せかけの姿しか 目に入っていないだろうか?
たとえば 焼きたてのフランスパンを思い浮かべて欲しい
パリパリの外皮に比べて シットリふわふわの中身の美味しさ
食べてみてはじめて解る 視覚と味覚の落差…
人が多面体の存在なのを知っていながら
目に映ったものだけが本当だと思い込んでしまう
強さも脆さも合わせての その人なのに
ふと躓いて 弱音を吐く
うちひしがれて佇む姿を垣間見て
がっかりして『失望』という文字の中に
その人をしまい込んでしまう
人は誰だって 弱さも脆さも持っている
いくら強そうに見えても
どれだけ強がりを言っていても
悩み落ち込み 悲嘆に暮れて涙することは
誰にでもあることだから
それもこれも みんな合わせて
一人の存在なのだから
真実を見詰める目を持とう
そして その目をしっかり開けてみよう
自分のことも 相手のことも
そして周りの人達のことも……
写真の花達(クレマチス)は丸一年の時差がある
そして撮った場所もまるで別 なのに
あたかも同じ土に咲く花に見えている……