
小さな綻び(ほころび)が
見るみるうちに広がっていくように
初めは小さな誤解だったのに
話しても話しても誤解がとける事がなく
苦境に立たされていた
初めはちょっとした噂話だったのに
いつしか噂がさらに噂を呼び
広がっていくうちに酷い話になっていった
止めようのない なす術のない
そんな悪意と好奇に満ちた状況の中で
立ち続けているだけで息も苦しくなり 胸が詰まっていく
そして足が震えても 体が硬直しても
誰も決して助けてくれない ただ冷笑をくれるだけ…
何を言っても 何を叫んでも どう動いても止めようのない
誹謗中傷の嵐の前ではただ立ち尽くすしかない
こんな場面には
雲の裂け目から 陽射しが見える時を
潮騒のようにざわめき響いていた非難の声達が
凪が来て 労りのある温かい言葉に変わる時を
じっと じっと待つしかない
それが明日なのか十日なのか それとも半年後なのか
解らないけれど
その日はきっと来るから 必ずやって来るから
今は 胸に灯をともす事だけ考えていよう
そしていつの日か
理不尽な誹謗中傷 誤解を招いた その訳も
身に起きた現象の根底にある意味も
何もかも解る時が必ずやって来る